こんばんは!カウンセラーのえりです。
今日は、「ほめる」ことについてお話ししたいと思います。 不登校の子供の自己肯定感を高めるために、子供をほめましょう、というアドバイスを皆さんも受けたことがあるかも知れません。子供をほめて自己肯定感が高まれば、自信を取り戻し、学校に戻る、ということですね。 ところがどうでしょう。ほめただけで不登校が解消しました、とはなかなかならないかと思います。どうしてかわかりますか?
「ほめること」を手段として捉えると本質が見えなくなる
もちろんほめること、ほめられることは良いことです。誰でもほめられたら嬉しいですし、認められたような気持になりますよね。確かに自信にも繋がるかと思います。けれども不登校の子供に対しては、ほめるポイントについて注意が必要です。 まず、不登校の子に対して「ほめる」とは、その子を絶対的に受け入れていることが伝わらなければなりません。ただテクニック的にほめ言葉を発していれば良いのではなく、それは正真正銘の、心からの承認でなければならない。真正性(authenticity)がなければやはり伝わらないのです。 そして、結果ではなくプロセスをほめるということです。例えば、やってしまいがちなのは子供が何かをしたからほめるということですね。それだと結局、何らかの行動をとったからほめた、すなわち行動しない状態だとほめることなんてないし、何もしないありのままはやはりダメであると、ほめているのに子供を否定することになってしまいかねないのです。 もっと具体的な例では、ひきこもりの子供が、ある日やっと少しだけ外に出たとします。お母さんは心の中で嬉しくて仕方なくても、「子供が外にでた」という行為はほめない方が良いです。なぜなら外に出ないほとんどの日はダメだということに意識があるから、外に出たことをほめるに至っているからなのです。このケースでは、ほめるよりも労ってあげる方が子供は安心すると思います。
無条件で子供を承認する
学校に行かず、ゲームばかりして、部屋からもでない。食べて、ゲームをして、寝るだけ。正直、こんな状況の子供をどうしたら無条件で承認できるというのですか?という思いも湧いてくるかと思います。 そう感じてしまう時、ご自身に聞いてみて欲しいのです。 お母さんは、自分が家事もやらず仕事もやらずただそこにいるだは許せないと思っていませんか?私はあれもこれもちゃんとやらなければいけないし、そうしなければ世間から認められない、愛されない、と思ってはいないでしょうか。あるいは無意識にそう感じてはいないでしょうか。 自分に対して許せないこと=子供にも許せないこと、です。
子供の自己肯定感を高めるたったひとつの方法
もうおわかりかと思います。 子供の自己肯定感を高めるためには、まず何よりも先にお母さんがご自身の自己肯定感を高めることです。別にお母さんは、何をしていなくても、ただいるだけで価値が高く、美しく尊い存在です。まずそれをちゃんと認めてくださいね。 自分を認められない人が、他人を認めるのはやはりとても難しいです。 そして今この時期だからこそ、好きなことをやりましょう。 「コロナが収束してからやる」のでも、「自己肯定感を高めてからやる」のでもなく、「今」この瞬間から、自分の心が喜ぶことをたくさんして、受け取れるものは全て「ありがとう」の笑顔で受け取ることです。
何も不足なんてしていません。
コメント