不登校でも勉強だけはやらせたいです

みなさんこんにちは!カウンセラーのえりです。

子供が学校に行けないのは仕方ないけれど、せめて勉強だけは少しでもさせたいと思っていらっしゃる親御さんは多いのではないかと思います。

中でも、不登校でも学力はそれなりに保っていないと、とアドバイスを外部から受けるかたもいらっしゃるようです。そうは言っても…どうすれば良いのか迷っている方のために、今日は、不登校の子供に勉強だけはなんとかやらせた方が良いのかという点についてお話ししたいと思います。

勉強とは、能動的にやるもの

不登校でも学力だけはなんとか維持させて、勉強だけはなんとかやらせたい、と思う親御さんの気持ちはわかります。特に日本では「学力=生きる力」と解釈する傾向が強いですし、受験勉強をしなければ進学の選択肢が狭くなることも確かです。ですから、勉強だけは、と思う親御さんの気持ちは当然のことと思います。

しかし一方で、勉強をさせようとしても、実際に子供は勉強をするでしょうか? 大抵の親御さんは、不登校の子供を机に向かわせることに苦労するのではないでしょうか。

そうなんです。親に言われて勉強するのではなく、子供自らが能動的に勉強をするようにならないといけません。

そうでないと、子供は、最初は何とか机に向かっても、塾だけはなんとか通えていたとしても、だんだんとそのすべてから離れて行くと思います。

行動させたいのなら、まず手放す

親は、子供が学校にはいかなったとしても、それなりに規則正しい生活をして勉強も少しでもしてくれれば良いと、そこに落としどころをつけようとします。

しかしすぐに不登校の子供に対しては、それすら難しいということに気づくでしょう。 勉強はやっておいた方が良いと親なら思いますし、一部の方は、なぜそれが不可能なのかわからなかったりします。 以前に、昼夜逆転を阻止しようとして、子供に早く寝なさいと促すことは、子供に朝起きて行動をしなさい、すなわち学校に行きなさいと言っていると同じだとお話ししました。勉強に関しても同じで、勉強はしておいた方がよいと子供に頼まれてもない教材を与えたりする行為は、暗に学校に行けと言っているのと同じなのです。 たとえ学校に行っていなかったとしても、子供は親のその行為によって余計に辛い気持ちになって、傷ついた心が余計に傷ついたままになってしまいます。

ですから、お子さんを一刻も早く勉強に向かわせたいと思うのであれば、勉強に向かわせたいという気持ちをいったん手放すことが近道です。 

「親としてしっかり導いてあげなきゃ」 という気持ち、それこそが「過干渉」の一態様なわけですから。

良い子か、頑張りすぎか?

不登校になっても勉強だけは遅れまいと頑張る子も存在します。その場合、もしかしたら「いい子」を演じているだけの可能性もありますので、少し注意となります。「いい子」を演じ続けて、ゆっくり休む機会がない子供は、何度も不登校を繰り返してしまったり、大人になってから会社に行けなくなってしまったりすことがあるからです。

そしていい子を演じているわけでもなく、勉強だけは絶対にやる!と頑張りすぎてしまう不登校のお子さん。大変危険です。頑張りすぎた結果が不登校なのに、更に頑張り続けてしまう…「頑張る」という価値観に囚われてしまっています。

この場合、頑張るのをやめさせようと声掛けをしても効果はあまり見られないでしょう。まずはお母さんご自身が、「頑張ること」をやめてみてください。お母さんが、頑張らない価値観を採用するのです。そうすれば、お子さんもがんじがらめになっているその「頑張る」価値観から解放されて行くはずです。

Eri

チャイルドカウンセラー、家族療法カウンセラー。中学生の息子の不登校・引きこもりを経験。子供の不登校に悩むお母さんが、自宅にいても問題解決に導くことができるように独自のメソッドを提唱。

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