こんにちは、カウンセラーのえりです。
新学期が始まり、子供を心配する声が増えております。学校が休みであれば学校に行っていない罪悪感のようなものから解放されますが、再開されればまた悩みが始まるのは当然ですよね。ただ、不安は伝染してしまうので、親御さんはあくまで冷静を保ちましょう。
さて今日は、ちゃんと子供に共感しているつもりなのに子供の状態が良くならないというお悩みについて触れていきたいと思います。
私もそんな風に、頑張って子供に共感しているはずなのに、全く子供に変化が起きないと行き詰ったことがあります。子供を見守るとか、共感するとか、本当は全て効果なんてないんじゃないかな、本当はあれこれ対策と戦略を練ってなんとか子供を行動させた方が良いのではないかな、そんなことを悩んだりもしました。
共感、ってなんだろう?
共感しているつもりなのに子供の状態が良くならないのはなぜ、という疑問が出てくる時は、やはりまだ共感ができていないというのが答えになるかと思います。
けれども共感って一体どういう状態のことをいうのでしょうか?そもそもわからない!ということもあると思います。なぜなら共感が苦手な親御さんは、ご自身が共感のない環境で育っているからです。
知らないことはできないし、できているかどうかも判断できないのです。ですから共感していると自分では思っていても、それは何基準ですか?子供基準になってますか?という点は注意が必要です。
共感とは何かわからない状態で、積極的に「よし、良いことを言おう!」と前のめりになると失敗します。そこで、まずはNGな言動を制限するところから始めてみましょう。
NG言動とは例えば:
- 「はやくしなさい」と急かす
- 無視する(聞こえてないふり)
- 鬱陶しそうにする(声や表情)
- 愚痴、文句、ため息
- 比較や批判(拒絶)
等々…これらをやめるだけでもだいぶ改善されると思います。さらに言えば、ここができないのにほめ言葉や一時的な優しさを見せても意味がないです。
子供が怒った時に注意を払おう
また、自分ではバッチリ共感するつもりで言った言葉も、なぜか子供にキレられた、という経験はありませんか?次にそのようなことがあったとき、その場面をなるべく正確に覚えておいてノートなどに書き留めてみてください。パターンが見えてくるはずです。求めたものと違う反応が返ってくると子供は怒ります。ですからそこに、子供が求めている共感のカギがあるはずなのです。くれぐれも子供がキレたことに同じレベルで反応しないでくださいね(言い返したり等)。学びのチャンスと思って利用してください。
なぜ子供は怒ったのか、自分のどんな表現がいけなかったのか。もしかしたら言葉ではなくその時の表情だったかも知れません。
共感というのは、子供がわかりやすく感情表現したときにだけ言葉を寄せていれば良いということでもないですし、ましてや子供の反応に内心ビクビクして、機嫌を損ねないために同調することでもありません。
もっともっと日常の細かいレベルで行うものなのです。例えば、子供が話しかけてきた時に、「ちょっと待って」と後回しにしたり、「なに?(忙しいんだけど)」とあからさまに声のトーンが面倒くさそうだったり、そういうところに気づいて直していくのが共感に繋がっていくのです。
共感マインド
それでも子供にキツく当たってしまう時というのは、心のどこかで自分の子供に対して「役立たずのダメな子」という前提を崩せないまま、どこかでそれを強くイメージしている可能性があります。その前提を変えるためには、やはり常識をひとつひとつ手放していくことかと思います。
親なのだから子供を学校に行かせないと
親なのだから子供をしつけないと
親なのだから子供に勉強させないと
親なのだから恥ずかしくないようにちゃんとさせないと
こういった常識も、子供にとっては害となり得ます。そしてそれは手放すことが可能です。手放すべきではないと強く強く念じているだけです。まずは手放すことはできるのだ、ということだけでも知っておくと良いかと思います。
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