不登校の子供を「見守る」だけでは不十分

こんにちは、カウンセラーのえりです。

今日は「見守る」ことについてお話しします。相談先のスクールやアドバイザーさん等から、今はそっと見守ってくださいとか、様子を見て、など言われるケースが結構あるようなのでそれに言及します。

「見守る」という言葉のワナ

不登校への対策として多く聞くのが、今は見守ることが大切だというアドバイスです。ところが見守るとは言っても、具体的にどういうことを指すのか不明確な場合もあります。例えば小さい子供を公園で遊ばせている時に、親は駈け寄れる程度の距離で子供を見ている、ということならわかりますよね。しかし不登校の子に対して「見守る」って何なんでしょうか?

大丈夫かな、心配だな、と感情面で子供を想っていればそれで見守ることになるのでしょうか?

もちろんそういったことも含まれる概念なのでしょう。

しかしそこで、見守るだけとなるとやることがないから最低限ご飯だけ作っておく、とかですとなかなか現状は変わって行かないと思います。

「見守る」って何ですか?

説明のために図にしてみました。

不登校の子供を見守る例えば、育てている植物に元気がないとします。ただじっと見つめていても植物に元気は戻りません。水や日光など、必要なものを与え害になるものを省かないと元気が戻りませんよね。不登校の子供を”見守る”だけではだめとはこういうことです。なにもせずじっとしていても、子供には何も変化は表れず不登校は長引いてしまう可能性があります。

ただ、では何かをしようとして、過剰に水を与えてしまっては今度は植物の根が腐ってやはりダメになってしまいます。子供にとって何が必要なのか、見極めて適切に対処する必要があるのです。

不登校の子供に必要なものと害になるもの

正しい見守り方の図を不登校の子供の対応に当てはめると、必要なものとは共感、笑顔、優しい声、信頼、受容、などです。一方害になるものは干渉、不信、心配や不安など…ブログでもひととおり説明してきたことです。この中で最も大切なことをひとつあげるとすると「共感」、最も害になるものとしては「不安」です。

正しい見守り方

不登校の子供に対して「見守る」とは、やはり行動を伴います。干渉や押し付けなど、何かをやめると決めてそれを実行することも行動です。見守るという言葉のもとに何もしなかったら、不登校は解決しません。やはり親御さんが絶えず子供に必要なものを与えてあげることによって、状況は変わってくるのです。

子供の問題行動は見て見ぬふり

ではじゃあ昼夜逆転やゲーム中毒などもやはり見守るだけではなく正して行かないといけませんよね?と思うかも知れません。ただ、直接的に問題行動にフォーカスして働きかけるのではなく、子供の心に働きかけてみてください。なぜ問題行動を起こしているのか、そこには必ず理由があるということを知り、受け容れ、気持ちを癒してあげる、ということが「見守る」ということなのです。

問題行動についても、またお話ししたいと思います。

今日もありがとうございました。

Eri

チャイルドカウンセラー、家族療法カウンセラー。中学生の息子の不登校・引きこもりを経験。子供の不登校に悩むお母さんが、自宅にいても問題解決に導くことができるように独自のメソッドを提唱。

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